くぼちゃんち

日々の「ハッケン」を形に変える、ゆるふわ系情報発信ブログ

小説ベストセラー第1位初心者おすすめ『君の膵臓を食べたい』住野よる

私はミステリー小説やSF小説が好きで、「パラドックス13」や「魔球」、「秘密」と言う本を何度も読み直すミステリーハンターなのですが、今回はチョコレートのような甘い本に出会いました。

 

私がそれほど小説を読む人なのかというのは、

私の本棚にひっそりと佇んでいる東野圭吾の作品と、先ほどの読み直す作品は全て彼の作品、ということから察していただきたいです。


彼は小説を読む上で、ドヤ顔と呼ばれる叩かれ顏を素人に作らせてしまう作者であり、

いわゆる天才です。

 

その作者に導かれるように本を買い読み終えた私は、もちろん本の魂に揺さぶられ心が弾けるような衝撃をくらいました。

 

 

そして、それがキッカケで本が好きになり、それがキッカケでこの本に出会いました。

 

f:id:Daggerlife:20160503151620j:plain

(撮影者:くぼちゃん)

 


結果的には、彼のような衝撃に似た

私の中で1つの概念を打ち崩した素晴らしい作品だったと思います。

 

ましてやデビュー作ということもあり、今後の作品にも目を通してみたいと思いました。

 


著者は「住野よる」。

 

この本は

2016年の本屋大賞にノミネートされ、読みたい本ランキング1位など今大注目の本となっています。

f:id:Daggerlife:20160503152142j:plain

 

小説を読んだ感想に良くも悪くも「正解」はなく、私がページを捲っている心情を述べたところで伝わらない人には伝わらない。

それが小説であり、文体です。

 

なので

今回は私がこの本に足跡をつけた記念として、自分がこの本で思ったことを赤裸々に書いていこうと思います。

 

結果的には、読んでみることをおすすめしますが。

 

 

※私はすぐに吸収してアウトプットする癖があり、小説を見た後で、小説の中の表現を拙いながらも真似したい人なので、
素人の言葉遊びも交えてお楽しみください。


ネタバレはほんの少し入ってます。

 

目を引かせる抜群のタイトル

f:id:Daggerlife:20160503223853j:image

 

友人から

 

 

「君の膵臓を食べたい」

 

 

 

と言われた時は、言葉を体に取り入れ頭の中で分解するまでに時間がかかりました。

 

おそらく書店に並べられたたくさんの「膵臓」を見た方は、思わず内臓から引き寄せられて行ったのではないかなと思います。

 

それくらい魅了を感じさせるタイトル。

 

私は友人から「恋愛小説」という付録と一緒に言葉をもらったので、最初は面食らったものの

よくよく考えれば恋愛小説とタイトルから導かれる内容が簡単に推理できました。

おそらく本を手にして、冒頭を読んだら推測から確信に変わると思います。

 

タイトルの真意と罠

 

言葉通り私は、

“病気だから君の膵臓が食べたいと言っている”と推測しました。

結果は、読んだ後にわかりますがこれは違うと言っていいです。

 

推測した理由は

恋愛小説やこういった恋愛要素でありきたりな展開には何かと病気が使われているからです。

 

おそらく主人公かその界隈の人物が、病気を治したい、という意味だと思っていました。

 

そして名探偵が犯人を探し当てる口ぶりで推測を言うと、友人は驚いていましたが、

読み終えると名推理はとんだ迷推理で、友人は私を簡単にタイトルの罠へと落としてくれました。

 

よく考えたらそんな誰にでも思いつきそうなことなのですが、当時の私はまるでコナン君の頭に光る矢が刺さるかのごとく名探偵をしていたので、それに気がつきませんでし

た......。

 

 

おそらく私のような名推理をした方もいるのでしょうが

もう一度言います、それは迷推理。

 

読んでいくうちに、皮がむけるようにタイトルの言葉の意味が変わっていきます

これに気付いた時に、言葉の見せ方に魅せられました。

おそらく作者は、意図的にタイトルの色が変わるようにしたんだと思います。

 

「生」と「死」と「1日」の価値

f:id:Daggerlife:20160503160038j:plain

「君の膵臓を食べたい」を読んで私が1つだけ概念を打ち崩されたことがあります。

 

 

それは生きることについて。

 

 

おそらくこういった恋愛小説は「生死」について描写はないまでも、考えさせられる言葉は載せられているのではないかなと思います。

私も考えさせられる一人でした。

私が生きていく上で大切にしていることの1つに

 


「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら……」

 

という言葉があります。

これは心にグッと刺さるような言葉ですが、今回この小説を読んでいく上で感じたことは

 

“だとしたら”

 

という点です。

私は

私が明日必ず生きているという事を前提に設けている言葉にしてしまっていました

 

気づいてしまいました。

 

私はこの言葉の前に

 

 

明日が来ることを知っているんです。

しかもそれが当たり前だと思ってしまっている。

 

 


考えても答えが出るような問題ではないのだけれど。

 

 

残り少ない命を図書室の片付けなんかに使っていいの?

 

小説の始めに、こんな言葉があります。

 

 

図書館の片付けをする“命の残り少ない人”

図書館の片付けをする“明日が「いつものように」くる人”

 

の、「生きること」の質は違ってくるかもしれません。

しかし、

明日が「いつものように」くる人が明日死なない、と断言できるでしょうか。

 

 

私はこんな当たり前のことに気づいていませんでした。

いや、距離が近すぎるゆえに気づくことがなかったのかもしれません。

 

図書館の片付けをする“命の残り少ない人”

図書館の片付けをする“明日が「いつものように」くる人”


1日の価値は全く一緒だということ。

 

「死」のリミットがわかっているか、そうではないということの違いだけだということ。

 

本当なら
明日死ぬかもしれない人と見る景色は違ってはいけない

 

 

と書かれた文章に私は心をグッと掴まれ、打ち崩されました。

 

対比

君の膵臓が食べたい、の真意もそうですが、今回読んでいく上で「対比」は1つのテーマになっていると思います。

 

 

バイタリティに富んだヒロインと、そうではない主人公。

お互いに考えていることも行動も逆。

なので2つ人間から全く違った観点の考え方を勉強させられました。

 

例えば、
死を受け入れている人間とそうではない人間が繰り広げる会話です。

 

文面からは想像できないと思いますが、

それから生まれてくるギャップが予想もしていなかった笑を生み、小説を読みながら思わず口角が上がってしまう場面があれば、

雷に打たれたような言葉が書き綴られた場面もあります。

 

しかし、これが学生ということを考えると少し乖離している印象を受けたので、もっと歳を重ねても問題なかった、そっちのほうがリアルで現実味があったような気がしなくもないです。

 

感じたこと

 

1、名前が出てこないこと

f:id:Daggerlife:20160503160507j:plain

この小説、面白いことに名前がほぼほぼ最後まで出てきません。

性格や彼との距離感から付けられた『第3者の目線』が名前になっています。

会話や日常を過ごしていく中で、段々と殻を割るように真相に近づいて行っている感覚が、小説の伏線としてとても面白い。

 

きっと私が気絶するようなサプライズがあるかと思っていましたが、結局伏線という伏線には感じられずあっけらかんとしてしまいました。

 

もしかしたら私がよく読んでいないだけで、あっと思わせるような伏線だったのかもしれませんが。

 

2、意外な結末

f:id:Daggerlife:20160503160712j:plain

 

冒頭から結果はわかるのですが、結果までの過程は最後までわかりません。

タイトルに隠された本当の意味を取ったとしても、最後の結末には目を見張りました。

 


もしかしたら、この展開に納得いかない人もいるかと思いますが

 


私はさすが、「生」と「死」の観点からこういった形にすることは非常に興味深いと感じました。

 

だからこその

1日の価値はみんな変わらない、だと思います。

 

3、言葉の表現力

f:id:Daggerlife:20160503160738j:plain

私が東野圭吾の作品を読んでいく上で、彼と違っていたのは言葉の表現力、言い回し。

 

東野圭吾の作品にはあまり気になる言い回しという言い回しがないので、とても新鮮でした。

 

文中に現れる、空の描写やヒロインの置き換え描写も見事なもので、

なによりも主人公とヒロインが繰り広げる会話にコントラスト効果を感じていまいます。

 

この文章力はぜひ読んでみて実際に体で感じて欲しいと思います。

 

 

ベストセラーだけあっておすすめ

f:id:Daggerlife:20160503160910j:plain

この小説はあまり本を読まない方でもスルッと読むことができる作品だと思いますし、

なにより考えさせられる作品でもあると思います。

ちなみにあまり小説を読まない私でも1日で読むことができました。

川の流れが急に速くなるように、ページのめくるスピードも段々と勢いを増していきます。

途中で、勢い余って左のページを先に見てしまうアクシデントもあるくらい流れに乗ります。

 


小説を見る人ならわかるかと思いますが、速く続きが気になって思わず左側を隠さないといけないレベルです。

 

もしもこの本が気になっている方がいるのであれば、コメントをください。

ネタバレしない範囲でお答えいたします。

 

もしかしたらもう読まれた方もいて、また私とは違った目線で捉えられている方もいるかと思いますので、ぜひ勉強させてください。

 

 

この本に出会って色々なことを考えさせられ、またいろんな小説を読みたい気分になりました。

 

住野よる作品にはこのデビュー作だけではなく、新作もあるので今度はどういった小説なのか気になるところです。

 

みなさんも一度、この小説を読んでみてはいかがでしょうか。

 

 

君の膵臓をたべたい

君の膵臓をたべたい